1877年(明治10年)~1942年(昭和17年)
大阪府出身。浮世絵師。郷土玩具画家。
幼少より画才があり、浮世絵師の中井芳滝(歌川豊春―歌川豊国―歌川国芳歌川芳梅に続く歌川系)に師事しました。後に芳滝の娘と結婚し、芳滝の手掛けた挿絵などの仕事を引き継ぎました。
大阪麦酒(現・アサヒグループホールディングス)の関係も引継ぎ、大阪で開催された第5回内国勧業博覧会パビリオンの1つ「冷蔵庫」内における陳列とビアホールの様子を描いた絵を残しています。なお、同博覧会に当社は八丁味噌を出品し、3等賞を受賞しています。
川崎巨泉は全国各地を旅して郷土玩具に関心を寄せ、郷土玩具愛好者に向けての絵を描きました。大阪府立中之島図書館には雅号の1つの人魚洞にちなんだ「人魚洞文庫」があり多くの玩具絵画が所蔵されています。
2020年(令和2年)日本郵便から発行された年賀切手の意匠に川崎巨泉が描いた十二支に関した郷土玩具の絵が採用されています。
当社史料室には大正時代に川崎巨泉からカクキュー17代当主の早川久右エ門宛に送られた手紙が残されており、巨泉との交流を伺うことができます。
1990年(平成2年)に岡崎地方史研究会から発行された「研究紀要第18号」に「岡崎趣味会」の記述があり、会員名簿に川崎巨泉の名前が掲載されています。
「岡崎趣味会」について詳しくは当社ホームページの「カクキューの八丁味噌を愛した著名人~
松井弘~」および嶋村博氏が著した2024年(令和6年)発行の「みどりや主人の大正・戦前昭和」をご覧ください。
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